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2019年実践知大賞ノミネート 駒込寮RA

​寮生の寮生による自治運営

昨年度の「自由を生き抜く実践知大賞」に法政大学駒込寮のRA(レジデントアシスタント)の活動がノミネートされた。今回ノミネートされたRAについて、駒込寮RAの涂基深(と・きしん)さん、丹部亜門(にべ・あもん)さん、工藤真愛(くどう・まい)さんに話を聞いた。

駒込寮|法政大学新聞1048

駒込寮の食堂。駒込寮は食事付きで門限がない

=東京都豊島区、西森知弘撮影

法政大学駒込寮は(株)共立メンテナンスが運営する本学の専用寮で昨年4月に新設された。RAとは寮生のリーダーとして寮内の活性化などを図る自治会委員に近い存在で、立候補や推薦によって選ばれる。新入生歓迎会や読書会、スポーツ大会、クリスマス会の催事の企画や、マナーづくりや寮生の意見の回収など、入居者同士のサポートを行う。寮から予算が年間10万円用意されており、不足分は寮生から集めるなど、活動は基本的に寮生が自分たちで管理している。


全員が入居1年目だからか、学年に関わらず多くの寮生が積極的に催事や寮生活ならでは共同作業に取り組む。駒込寮初の新入生歓迎会も参加者が全入居者100人のうち70人ほどが参加と、上級生が参加しない場合もある他の寮に比べて多かった。読書会ではそれぞれが好きな本を持ち寄り、寮生同士で話し合う場が設けられた。


一方、新しい寮だからこその苦労も。他の寮では入居時に既に先輩の寮生によるルールや暗黙の了解がある。しかし新築ゆえに何もない中で、0から寮の雰囲気づくりや共同生活のルール作る必要があった。幸いなことに積極的に上級生と協調する1年生の寮生が多かったため、助けられたと丹部さんと工藤さんは話す。


最後に涂さんは「私にとって自由を生き抜く実践知はキャンパスの学びだけではなく、RAを通じて実践を行っている。それは寮生のサポートだけではなく自分自身の成長にもなる」、丹部さんは「RAを始めた理由は自分の空いた時間を遊びに使うだけではなく、自分を追い込むためや成長のため」、工藤さんは「寮生でないとできない経験がしたくてRAに立候補した。そのなかでRAだからこそできる経験があって良かった」と話した。やることが多いRAだが、駒込寮の雰囲気が明るいのは、楽しく能動的に寮生を支える彼らの存在があるからかもしれない。
 

◆◇学生の目◇◆

取材に応じてくれた涂さんは中華人民共和国の出身で、丹部さんは熊本県、工藤さんは山形県の出身。それぞれの地元の料理の味付けや言葉の話で盛り上がった。駒込寮生の3分の1が外国人であるのは、本学にもグローバル化の波が押し寄せているように感じた。


また、駒込寮はマンションタイプにしては5階建てと低層であるため移動が苦ではなく、さらに食堂はもちろん、和室やトレーニングマシンなどがあり、共同で使える場所にも富んだ寮だった。

​(西森知弘)

アクセス:東京メトロ南北線駒込駅

     5番出口から5分 

 場所 :東京都豊島区駒込3―16―9

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