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本学で飛び降り阻止

本学学生4名が表彰

今年3月10日に、本学九段校舎の総長室にて本学学生4名の表彰式が行われた。昨年11月7日、本学市ヶ谷キャンパス(東京都千代田区)の富士見ゲート5階から6階に続く階段付近で、本学の隣にある東京逓信病院の患者が飛び降り自殺をしようとしていたところを発見し、救助が来るまでその患者のそばにいて飛び降りを阻止したことが表彰された。4名のうちの1人である、メンデス亜希良(あきら)(国際文化学部3年)さんがその時の状況を詳しく話してくれた。

果敢な行動を表彰|法政大学新聞1048

4限の授業が始まる前に、メンデスさんら4名は富士見ゲートの階段で休憩をしようとしていた際、柵の外に1人の男性が座っているのを発見した。しかし、工事現場の関係者と思い、一度は素通りをした。ただ、何か違和感を感じたため話しかけたが、返事がなかったため「これはおかしい」と確信。その後、学生センターや消防署に救助を要請し、彼らが到着するまでの間、その患者が飛び降りてしまわないようメンデスさんが柵の後ろから抱きついて密着した。また、4名全員でその患者の気を落ち着かせるため根気強く話しかけ続けたという。

もし本学学生が話しかけなかったら、本学で飛び降りが発生していた可能性は非常に高い。緊急時にも関わらず、無闇に患者を柵の外に誘導しようとせず、できる限り落ち着いて目の前の事柄に対処したことはまさしく法政大学憲章の「自由を生き抜く実践知」を体現したといえる。

今回の件を経験した4名のうちの1人である柴田(しばた)真歩(まほ)(国際文化学部3年)さんは「極限状態の人と関わるときは自分もダメだと思ってしまいがちであるが、助ける側が諦めない気持ちを持って相手に寄り添うことが大事」と語った。

目の前に困っている人や、何か異常をきたしている人を見かけたら助けるのが当然だが、行動に移すのはとても勇気がいる。しかし、今回飛び降りを阻止した4名はきちんと行動に移し、最悪の事態を未然に防いだ。こうした学生がいることは本学にとって誇りである。また、各自がこのような事態に遭遇した時に、素通りをせず素早く行動に移すことが非常に大切だ。

(竹田佳悟)

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