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学食「パスからペイへ」

利便性の向上を目指す

2023年1月5日

 今年9月1日、大学生協が運営する食堂(以下生協食堂)で学食ペイを用いた決済が開始された。従来の学食パスは終了し、学食ペイはこれに代わる支払い方法となった。2013年度に導入された学食パスでは、利用登録サイトに個人情報を入力し、交通系ICカードを大学生協の店舗で登録することで、生協食堂専用の電子マネーとして支払いに使うことができた。一方で学食ペイは、大学生協の公式スマートフォンアプリ「大学生協アプリ(公式)」 (以下スマホアプリ)を使用したバーコード決済である。本学生協の担当者に話を聞いた。 

【画像】フォレストガーデン[2608].JPG

昼休みのフォレストガーデンの様子。学生がにぎわっている。

=写真は生協提供

 学食パスから学食ペイへの移行の理由は二つだ。第一に、大学生協の業務が全国規模で一律化されたことが挙げられる。2018年に各地域の事業組合が合併し、大学生協事業連合が誕生したことが背景にある。学食パスはそもそも本学を含む1都9県の東京地区で使用されていたが、終了した。これに代わり、学食ペイは大学生協事業連合に加盟している全国の大学生協で統一して導入された。第二に、生協の店舗でポイントを貯めたいという学生からの声があった。この意見にも応える形として、学食ペイが導入された。 

 

 学食ペイへの移行を発表後、本学の学生から以下のような声があった。学食ペイの利用にはスマホアプリの設定の完了が必要であるが、複数の個人認証が設けられており、ログインをすることができないという相談があった。学食パスの継続使用を求める学生や、大学生協に加入した際に登録したメールアドレスとスマホアプリを紐づけしなければならないという点に、苦労する学生が多くみられたそうだ。 

 

 学食ペイへの移行を本学の学生に周知させるため、本学生協はさまざまな取り組みをした。7月から9月にかけて、学食パスを使用する学生とその保護者に向け、学食ペイへの移行をメールで告知した。学食パスの公式LINEアカウント(学食ペイへの移行によりサービス終了)で知らせたほか、生協食堂内にチラシを掲示した。 

 

 本学にある生協の店舗では、2種類のペイを使うことができる。学食ペイは生協食堂のみで使用することができる。一方でオレンジペイは、生協の各店舗や教科書の購入に使用が可能であるが、留意すべき点が1つある。大学の卒業時つまり大学生協を脱退する際には、学食ペイ、オレンジペイ双方ともに残高は原則返金されない。大学生協は、ペイの残高を在学中に使い切ることを勧めている。 

 

 ペイのチャージ方法は二つある。第一に、クレジットカードまたはコンビニエンスストア払いから入金する方法である。第二に、保護者用のスマホアプリを通じて入金する方法がある。スマホアプリは全国の大学生協で共通であり、画面上ではスマホアプリ専用のチャージ機でも入金することができると表示されるが、本学生協はチャージ機を設置していないため、この方法は使うことはできない。 

 

 学食ペイにチャージすると、チャージした金額の3パーセントがオレンジペイのポイントとして貯まる。今年10月17日から24日には、本学生協の店舗で対象の商品を買うと、オレンジペイにポイントが還元されるキャンペーンが行われた。このようなポイントバックのイベントは、今後も定期的に開催する予定で、貯まったポイントは支払いに使用することができる。 

 

 本学生協の担当者は、学食ペイへの移行に関して「急なシステム変更で驚かせてしまった。スマホアプリで、ログインまでの手順が多くて大変な思いをさせてしまい、申し訳ないと感じている。しかし、この移行は大学生協利用者の利便性を上げるためのものであるから、ぜひ(学食ペイを)活用してほしい」と述べた。さらに「学食ペイの浸透が混雑の緩和、会計の円滑化につながる。本学生協の運営の支えとなってほしい」と語った。

(渡辺瑞季) 

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