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山本真鳥・経済学部教授(元会員)―②
学術と国、山本先生から見た学術会議
注釈
2020年10月29日
記事とは別のタブで開いています。
※印は法政大学新聞担当者の文責。
※1:提言・報告等|日本学術会議
http://www.scj.go.jp/ja/info/index.html
※2(会員数について):会員数は1949年の設立当初から210人。2005年に制度改正があったが、改正後も人数は変わらなかった。山本先生は「05年以前の定員を引き継いだのだと思う。改正前は7部構成で、各部30人の定員だった」と話す。
※3(会員の選考方式):日本学術会議の会員選考は科学者を有権者とする公選制に始まり、1985年から学協会を基盤とする推薦制、05年から現在の推薦制へと変わった(パンフレット「日本学術会議設立70周年記念展示『日本学術会議の設立と組織の変遷~地下書庫アーカイブズの世界~』」より)。
※4(学術会議の予算):国の予算書によると、日本学術会議への当初予算は過去40年で、2003年の約14億6230万円が最高。時代背景は異なるが、会員選考が学協会推薦制へ移行した1984年は約7億8750万円。2003年までは長期的には微増傾向にあったが以後減少傾向に転じ、東日本大震災後の13年には約9億4260万円と直近20年で最低。
※5(各国アカデミーの比較):
(年度にとらわれない財源・独自財源の確保):年度にとらわれず財源を確保する点については、日本学術振興会(文科省所管の独立行政法人)が2011年度から、科研費の一部種目で基金化を、その他の種目でも調整金制度を始めている。「基金」では年度会計を気にすることなく、「調整金」では一定の要件と所定の手続きを経て、予算の前倒しや繰り越しが可能だ。
また国立大学では国からの交付金が年々減少しているため、寄付募集に力を入れるところもある。なお東京大学では04年に基金を設立、今年10月に「大学債」を初めて発行した。