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(コロナ禍の留学)②
 古川英明さんに聞く

行けなかったからこそ、今を大切に

2020年10月30日

 新型コロナウイする感染拡大により、本学や、留学中または留学予定だった学生達はどのような影響を受けたのか。「コロナ禍の留学」①では、学生の置かれている状況は様々であり、大学は状況や個人個人に応じて柔軟に対応をしていることがわかった。派遣留学制度を使い今年から留学する予定だったものの、行くことができなかった2人の本学学生に、これまでどのように過ごしてきたのか、話を聞いた。

 まず、今年8月から来年6月までアメリカのボイシ―州立大学への派遣留学を予定していた、古川英明(ひであき)さん(四年経営・経営)にお話を聞いた。


 ―そもそも、派遣留学に行こうと思った理由は。
 「人生経験として留学をしてみたいと思っていました。アメリカでニッチな市場を発展させるためのマーケティング学を学びたいと思い、派遣留学を志望しました」


 ―留学中止が決まった当時の状況と心境は。
 「今年8月から1年間留学に行く予定でしたが、6月に留学中止の連絡が来ました。授業の履修手続きが終わり、寮も決まり、後はビザを取るだけでした。急に来たものでもないし、3月頃からそういうことになるだろうと感じていたので、想定はしていたけれどショックでした。留学も含めて人生プランを考えていたので、今後どうしようかなとは思いました」


 ―現在の派遣留学の状況 は。
 「留学生同士が関わる機会は派遣先の大学が準備してくれていますが、留学先の授業を受ける機会はありません。知っている友達はほとんどオンライン授業もできていないですし、すでに来年の春も留学中止を決定した学校もあると聞いています」


 ―現在の学生生活は。
 「マーケティング関連の授業と、ゼミに参加しています。最近では就職活動をしており、長期インターンを始めました。こんなに将来について考える時間もないなと思って、日々自分は何がしたいのか考えたり、色々な話を聞いてみたりして、やりたいことを明確にしようとしている最中です」


 ―今、留学についてどう思っているか。
 「留学が行けないとなった時点で、そちら(留学)に行く道はなくなりました。留学に関しては、あまり考えないようにしています。行っていたらどうだったかという未来は100%ないですし、今後行けるかどうかも自分の努力でどうにかなることではないため、違うことを考えようと意識しています。留学に行かなかったからこそ、出会えた人や起こった出来事を大切にして今生きているという感じです」

(小林真冬香)

(コロナ禍の留学)②

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