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南極から見える地球環境
法政大学地理学会は南極観測60周年を記念し、7月1日に「南極からみえる地球環境」をテーマに講演会を行った。講演会は13時30分から富士見ゲート403号教室で行われ、100人以上が講演会に参加した。参加者は現役の学生やOB・OG、地理学会の会員、今まで南極観測に参加した方まで様々であり、四人の講演者の話に聞き入った。講演者は45次越冬隊、51次夏隊に参加した朝日新聞の中山由美さん、30次越冬隊、37次越冬隊に参加し、52次越冬隊では越冬隊長として越冬した気象庁の宮本仁美氏、国立極地研究所から36次越冬隊、42次夏隊、45次越冬隊、49次には総隊長を務めた伊村智氏、37次夏隊、38次夏隊、40次夏隊、45次夏隊、47次越冬隊、51次夏隊、56次に越冬隊長を務めた三浦英樹氏の4名。
講演会は始めに37次夏隊、45次夏隊に参加した法政大学地理学科の前杢英明教授が開会のあいさつと講演者の紹介を行った。次に中山由美さんが南極と北極、二つの極地について、宮本仁美氏が日本の南極観測によるオゾンホール発見の経緯について話した。その後10分間の休憩をはさみ、伊村智氏が苔やナンキョクオキアミから見た南極の特殊な生態系について、三浦英樹氏が地形学から見た南極の氷河期の氷河についての研究について話した。最後に37次越冬隊、47次越冬隊、53次夏隊に参加した法政大学社会学部の澤柿教伸准教授が閉会のあいさつを行った。
講演会の間、多くの参加者は熱心にノートを取ったりして、聞いていた。質問の時間には学生だけではなくOBやOGも質問し、質問者は研究の最前線に立つ研究者から意見を訊くことができた。
講演会では普段は知ることのない南極大陸について、四人の講演者から見た南極を貴重な写真や動画を見ながら知ることができ、参加者は調査・観測がどのように行われているかや南極の生き物たちの生態を感じながら聴いていた。
講演会終了後に懇親会が開かれ、参加者は講演者とお酒を手に話し合い親睦を深めていた。懇親会の参加者の一人は「講演会の話はとても興味深かった。自分も南極観測に参加したい」と話した。(西森知弘)
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