キャンパス内で久々の学生間交流

制約の多さに複雑な心境も

2020年12月3日

 教室企画は、富士見ゲート、外濠校舎、ボアソナード・タワー、富士見坂校舎、大内山校舎で行われた。学祭のウェブサイトによると、音楽系の企画を20団体が、展示系を15団体、参加型の企画を7団体など計55団体が参加した。

 新型コロナ対策としては、教室内の人数制限、入室者の名前と入退場時間の記録、入室者同士の距離の確保などが行われた。当局職員が定期的に各教室を見回り、教室の担当者に状況の報告を求めた。

学内で駅弁販売(市ヶ谷鉄道研究会)

 富士見坂校舎4階F405、F406では市ヶ谷鉄道研究会が駅弁販売と鉄道模型の走行会を行っていた。例年であれば飲食物はもつ鍋やタピオカミルクティー等の販売を行っていたが、今年は牛タン弁当や峠の釜めし弁当など、東日本の名物弁当を販売し、連日完売していた。購入者は例年よりも屋台企画が少ないため、駅弁販売を楽しみにしていたという声もあった。平日の5日、6日はほぼ学部生のみで駅弁販売以外に人入りが少なかったが、その分部員同士の会話やそれぞれ自慢の模型を走らせ、楽しんでいた。巡回の職員も模型の走行する姿を楽しんでいた。休日の7日、8日は卒業生が訪れ、教室は賑やかだった。それでも教室を訪れた人は最大で8日の45人で、例年よりも少なかった。市ヶ谷鉄道研究会の会長を務める兒玉真太郎氏(3年文・地)は「既製の食料品は販売できるとのことで、鉄道研究会らしく駅弁を販売しました。告知もできないなか、人づてに知られていき、無事売り切ることができました。例年に増して、自分たちがやりたいことは何か、そのためにはどのような準備が必要かを問われる学祭だったように思います」と取材に答え、例年と異なる状況の中でも自主祭で手応えをつかんだようだった。



コロナ禍活動できず、この機に

 富士見坂校舎の教室でクラシックギターの演奏会を上演した「法政大学ギタークラブ」は、学祭への参加は今回が初めて。参加のきっかけは、コロナ禍で活動が停滞していたことと新規部員の獲得だ。例年はこの時期に定期演奏会や合宿を行っているが今年はできず、サークル活動自体も春からほとんどできていない。代表の布村さん(3年デ・建)は「曜日や時間帯によってお客さんの数が異なり、客がゼロ人の時もあった。ただ、OB・OG以外にも人が来てくれて驚いた。引退が近い3年生にとっては定期演奏会の代わりとして思い出に残るといい」と話す。同クラブの演奏全7曲を聞いた、同クラブの卒業生で社会人の20代男性は「せっかくの機会だから後輩に会いたかった」と来場の理由を話す。同じく20代の女性は「工夫された演奏で心が癒された」と後輩の姿に感銘を受けている様子だった。


 オンラインで制作したオリジナル映画を富士見坂校舎で上映したのは、法政大学Ⅱ部映画研究会(ニエイ)。同会の川島優太さん(2年法・法)と中山賢吾さん(3年CD)は「1日5人程度しか人が来ない」と表情を曇らせつつも「OBOGの方が来てくださったためやってよかった。サークル活動ができていなかったため、現役同士が会えたのもよかった」と話す。同会が上映した作品『死神』は動画投稿サイトYou tube上で公開されている。


 大内山校舎では、主に音楽系サークルが各教室で演奏を披露した。ある音楽系サークルに所属する3年生の男子学生は「学外から人が来られないようになっているし、人数が制限されていて正直だるい。チケット制も少し面倒」と制約の多さに意欲がそがれる心情を吐露する。


 他の音楽系サークルの男子学生は「やれないと思っていたからできてよかった。意外と楽しい。いつも会えない人に会えたのもうれしい」と落ち着いた様子で喜びを口にする。一方で「今回の学祭ではあまり他のサークルと関わることができず、身内で楽しむのみという感じ。それから、学内で練習ができず、お金がなくなって辛い」ともどかしさも示した。


(西森知弘、高橋克典)

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