「学費減額求める署名活動」本学でも

春学期短縮・授業オンライン化受け

新型コロナウイルスによる影響が全国の学生にも及んでいる。これを受け学生らは、各大学や政府に対して学費の減額や救済制度を求める署名運動を活発化させた。本学でも現時点で二つのグループが署名活動を行っている。うち一つの「法政大学に学費減額を求める署名」は、4月20日から始まり4月29日現在で1547人の署名を集めている。

「法政大学に学費減額を求める署名」のページ。個人情報保護のため一部加工

「法政大学に学費減額を求める署名」の発起人は1年生の菊川浩平さん(国際文化学部・国際文化学科)。新入生1人で立ち上げ、署名活動を行っている。アルバイトで生活費や学費を賄ってきた学生や、オンライン授業になったにも関わらず上京してきた学生が、新型コロナウイルスによる影響で苦しんでいることを知った菊川さん。「自分ができることは何か考えた結果、学費減額が彼らを救う1番の手立てになると思い、一念発起してこの署名活動を始めた。見過ごすことは出来なかった」と語った。

 

団体が本学に求めているのは以下の3点。1、授業料の減額または返還。2、教育充実費の減額または返還。3、実験実習料の減額または返還。1~3の要求はいずれも新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴い、授業開始が4月7日から4月21日に延期されたことによる。春学期の授業が14週から12週に減っていることを踏まえ、学費2週間分の差額の返還を求めた形だ。1、授業料の減額または返還については、授業形式のオンライン化への変更を受け、従来の対面授業より教育の質が低下したことも理由に挙げた。2、教育充実費の減額または返還に応じられない場合には、今年度の教育充実費がどのように使われたのかを公開するよう求める。菊川さんは「未曾有の事態のため法政大学を批判するものではない」とした上で「今年度春学期の学費を例年通り支払わせることは不当だと思う。オンライン授業では大学施設に通わないのに、教育充実費の中に含まれる施設費を支払う必要はないのではないか。その上、オンライン授業によって教育レベルの低下が予想される」と話す。今年度入学者の授業料が約2%増額改定されたことについては「新入生として受け入れることは出来ない」と語った。

署名期間は4月20日から5月4日までで、オンライン署名のウェブサイトにて行っている。署名は学校法人法政大学と本学の田中優子総長に提出される予定だ。団体は本学に対しての署名活動を行っているほか、他大学の署名団体ともSNSを通じて連携をとっており、政府に対して私立大学向けの助成金について、予算編成を再検討するよう求めている。

 

本紙のオンライン取材の中で菊川さんは、「今この期間に多くの学生が苦しい思いをしているのではないか。まずは『本当にお疲れ様です』と伝えたい。新入生は履修登録の方法が分からなかったり、キャンパスに通えなかったり、待ち望んでいたサークル活動が出来なかったり、先輩方もSAプログラムが中止になったり、理系の先輩方であれば、研究が思うように出来なかったりと非常に大変なこともあると思う。我々には我々の意見を持ち、発言する自由があると考えている。皆さんの意見を多く採り入れ、今後も署名活動をしていくので、ご理解ご協力をお願いしたい」と本学の学生に対して呼びかけた。

本学は4月27日、「オンライン授業の受講環境に関する学生支援」を検討するための調査を開始した。本学は学生の「自由を生き抜く実践知」の獲得を社会に対して約束している。私たち学生は不自由の中でそれを学ぶことはできるのか。本学の学生に対する自由な学びのための支援が期待される。

(田谷泉)

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