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共通テスト/

英語外部試験 延期

​本学入試に影響なし

文部科学省は11月1日、2021年度入試から始まる大学入学共通テストでの英語外部試験導入を延期すると発表した。本学入学センターによると、文科省の発表以前に、大学入学共通テストでの英語外部試験を使用しない方針を本学では決めていたため、すでに公表していた21年度大学入学共通テスト利用入試の概要に変更はない。

大学入学共通テストは、センター試験に代わって21年度入試から始まる。共通テストでは英語外部試験が導入される予定だったが、導入は延期。一方本学では、英語外部試験導入から4年間の移行期間で実施される、従来のセンター試験型の英語試験を利用することを決めて発表していた。そのため、この文科省の発表により試験制度の変更を余儀なくされる大学が存在する中、本学での変更はなかった。


本学入学センターによると、本学で共通テストでの英語外部試験を利用しない決定を行った理由は3点ある。一つ目は、各外部試験間でのスコア換算の指標が存在しない点。指標がなければ平等に外部試験のスコアを判断することが難しい。二つ目は、一部の外部試験が撤退したことから、受験できる外部試験の幅が狭まっていた点。三つ目は、従来のセンター試験型の英語試験のほうが、受験生にとっての公平性を担保できる点。外部試験は、経済的要因によって受験生の試験対策に差が生じやすいほか、地域によっては外部試験会場が遠いなど、より平等性に欠ける。多様な学生の受験を望む本学にとっては、センター試験型の英語試験の方が適切であると判断した。


一方で、本学入試制度での英語外部試験の活用は進めていく。本学の入試方式は学部や学科ごとに検討し決定している。そのため、英語外部利用についても学部や学科ごとに対象試験やスコア設定が異なっている。入学センターは「今後対象となる外部試験の種類が増えたり、今までは出願条件のみで使用していたものを、得点に換算したりする学部や学科が増える可能性がある」と述べた。なお、共通テストと21年度入試に関する本学の対応は、今後もウェブサイトで随時発表していくという。


文科省は12月17日、共通テストにおける国語・数学の記述式問題導入についても、延期を発表した。しかし、文科省による大学入試改革は中止されたわけではない。今後受験方式が日本全体で大きく変わっていくことは明らかだ。本学でも、これまでとは異なる入学試験を経験する世代が入学することになるだろう。本学入学センターの菊池克仁(かつひと)センター長と入試課の宮瀬慎也課長は「どのような入試方式によって入学したかということは、重要ではない。一方で、これからは高校での学習指導要領が変わり、研究やグループワークをこれまで以上に経験した世代が入学することになる。しかし、本学には正課授業の他にも様々な力を伸ばすプログラムが豊富にあるため、後輩に引けを取ることはない。在学生の皆さんは授業と並行して、そうした機会も積極的に活用してほしい」とアドバイスを送った。(田谷泉)

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