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​【受動喫煙対策】多摩

喫煙所数削減へ

多摩キャンパス(東京都町田市)でも学内の分煙化が進んでいる。キャンパス内では動線から離れた11カ所に屋外喫煙所を設け、受動喫煙の防止に取り組んでいる。他キャンパスに先駆けて2003年4月から分煙をはじめ、2004年には渡り廊下を含む施設内での完全禁煙を実施、2010年にも喫煙所の位置を見直した。当局では2010年の喫煙所の移動では、喫煙者と非喫煙者の完全なすみ分けのために、各棟の出入口付近にあった喫煙所を建物の端に移動させた。B202教室などでも室内にたばこの煙が入るとの学生の声を受け、喫煙所を廃止し、3階に統合した。

多摩喫煙

学生ホール脇の喫煙所。人通りがあり、受動喫煙の危険性がある=西森知弘撮影

喫煙に関して多摩キャンパスで問題視されているのは受動喫煙だけではない。ポイ捨ての問題も深刻だ。今年1月、現代福祉学部棟裏にある芝生でたばこの吸い殻が原因のボヤ騒ぎがあった。さらにはエッグドーム裏の斜面にも吸い殻が多数ポイ捨てされている。当局では乾燥する冬を中心に、吸い殻から落ち葉へ火が移り山火事になりかねないとして注意を呼び掛けている。学内では喫煙に関する啓発講座も行う予定だが、学生の意識も低く喫煙所付近で吸い殻がポイ捨てされていることが多い。
 

多摩キャンパスでは来年4月に全面施行される改正健康増進法に沿うため、本年度から新たに喫煙場所の見直しを進めている。現状では、一部の教室や教授室にもたばこの煙が入っており、現代福祉学部の水野雅男教授は「研究室に喫煙所から壁沿いに煙が入っており、事務部にお願いしている」と話した。また、都内における受動喫煙防止対策を定める東京都受動喫煙防止条例では大学は第一種施設に分類され、屋外に喫煙所は設置してもよいものの、敷地内は原則禁煙だ。見直しによる影響は場所だけにとどまらず、設置カ所数にも及ぶ可能性がある。過去には2003年以前には23カ所あった喫煙所が、2004年4月以降は19カ所、2011年以降はスポーツ健康科学部棟エリアでは全面禁煙になった。
 

多摩事務部総務課長の新妻和幸氏は取材に対し「条例の制定で大学は区画されたところ以外でたばこを吸ってはならない場所になった。喫煙する学生によく知ってもらいたい」と話した。(西森知弘)

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